課題
溶接割れ
結論
溶接割れは、溶接部の表面に現れることも内部に潜むこともある溶接欠陥。溶接時の拘束の大きさ、継手の形状、母材の炭素当量、拡散性水素の残り方が原因に挙げられ、拘束を和らげる、炭素当量の低い材料を選ぶ、溶接直後に加熱して水素を逃がすといった方法で防ぐ。
症状
- 溶接部の表面に、目で見て確認できる割れが現れる(外観の欠陥)
- 溶接部の内部に割れが生じる(内部欠陥)
主な原因
- 溶接するときの拘束が大きい
- 継手の形状が適していない
- 母材の炭素当量が高い
- 溶接部にたまった拡散性水素が十分に抜けていない
- 低温割れ:溶接部の温度がおよそ300℃以下まで下がってから起きる割れで、入り込んだ水素、引張の残留応力、硬化した組織の3つが主な要因とされる
原因の確認方法
- 目視試験(VT)で外観の割れを確認する
- 浸透探傷試験(PT)で表面に開いた割れを見つける
- 磁粉探傷試験(MT)は強磁性体の表面・表面付近に使う
- 内部の割れは放射線透過試験(RT)や超音波探傷試験(UT)で調べる
対策
- 必要以上に拘束しない
- 継手の形状を見直す
- 炭素当量の低い材料を選ぶ
- 溶接の直後に加熱(直後熱)し、拡散性水素を十分に放出させる
- 割れを補修するときは、割れの端にストップホールをあけてから欠陥部を取り除き、開先を加工して溶接し直す。厚板や高張力鋼では、急な加熱・冷却による硬化や割れを避けるため、予熱温度を本溶接より約50℃高くし、開先の長さを50mm以上とする
出典
- 沖縄県「若い人のための溶接技術 第3回 溶接欠陥と対策」連載記事のPDF(画像。本文は目視で確認)。発行日は記載なし
- 大阪大学接合科学研究所 スマートプロセス研究センター News Letter No.24「Cr-Ni鋼溶接金属における水素存在状態」No.24 Oct., 2014(2014年10月号)
- 沖縄県「若い人のための溶接技術 第6回 溶接部の評価方法(非破壊試験)」連載記事のPDF。発行日は記載なし
最終確認日: